よくあるご相談例 離婚の準備・進め方

多くの方にとって離婚は初めての経験ですよね。夫婦関係に悩み離婚を考えているのだけれど、具体的にどのように準備をすすめたらよいかわからないというご相談をよくいただきます。

 

この記事では、そういったお悩みを抱えた方のために、


離婚準備のために具体的になにをすればいいかをご説明しますね。

 

1. 離婚後の生活をシュミレーションしてみよう

たとえば、信じたいた旦那様が不倫をして自分を裏切っていたことが判明したような場合、怒りと悲しみからすぐに離婚したい、と思ってしまうかもしれません。

しかし、ここは少し冷静になって、仮に離婚した場合に経済的にやっていけるかという算段をたててみましょう。

お子さんがいる場合、お子さんを含めて、離婚後の生活費や住まいは確保できそうでしょうか。

離婚でもらえるお金だけで生活できるケースはあまりないです。

不倫などの離婚慰謝料の相場は50万〜300万円といわれています。また、養育費は2019年12月に引き上げ改定がなされたとはいえ、現実に子供を育てていくにはとても足りない金額といえます。また、養育費が最後まで支払われるケースは残念ながら全体の2割程度だそうです。(養育費の不払いについては、養育費の支払い義務を公正証書にしておくなど、対策をとることでリスクを下げることはできます。)

あなたがいま専業主婦やパート勤務などで、収入に不安がある場合、一旦実家に戻り祖父母の支援を受けられるかを検討したり、数年後の離婚を目指して安定した仕事を探す、資格の勉強をするなどの手段を検討してみましょう。

 

2. 証拠収集をはじめよう

離婚を考えている理由が、配偶者の不倫や暴力などの場合は、離婚交渉や調停、裁判のために、証拠を集めはじめましょう。

離婚に同意してもらえない場合や慰謝料請求の際に、証拠は重要です。

家族や夫婦、男女間の出来事はクローズドな環境でおきるので、目撃者などもいないことが多く、言った言わない、やったやらないの言い争いになることも多いです。

そんなとき、調停員や裁判官などの第三者を納得させ、自分に有利な結果を導くためには客観的な証拠が必要なのです。

たとえば、SNSの履歴、領収書、メモ、録音録画物など、相手に警戒されないように、少しずつ証拠収集をはじめましょう。

 

3.希望の離婚条件を考えておく

日本の離婚の9割近くは、協議離婚といって、夫婦の話し合いで離婚が決まります。協議離婚の場合、離婚条件は当事者同士が納得していれば基本的にその内容で決まります。

もちろん相場とかけ離れた条件だと配偶者の納得も得られないのですが、まずは自分の希望や譲れない条件を書き出してみましょう。

検討しておくべき事項は、子供の養育費を月々いくらずついつまでもらうか、慰謝料はいくら請求するか、夫婦共有財産はどう分割するか、親権はどちらがもち、面会交流の条件はどのようにするか、などです。

離婚条件が相手との間で合意できたら、確実に合意内容が実施されるように、離婚協議書にしたため、公正証書にしてもらいましょう。

 

4. 弁護士に早めに相談しておく

離婚準備を円滑に進めるために、早めの段階で離婚問題に強い弁護士に相談しておくこともおすすめです。手続きや流れを事前に頭にいれておくと余裕ができますし、配偶者と揉めて調停や裁判になったときに、弁護士のサポートを受けられると、安心です。弁護士事務所の無料相談や法テラスなどを利用するのもおすすめです。

 

5. 最後に

いかがでしたでしょうか。離婚を切り出す前に、落ち着いて準備をすすめ、納得のいく形での離婚を成立させていきましょう。