離婚後の義両親と孫

結婚生活中は、親族として親しく付き合いのあった義両親や親族。しかし、離婚成立後は、義両親とあなたはアカの他人に逆戻りします。もちろん夫婦関係が終了しても、離婚後も普通に義両親との付き合いがあるという人もいるとは思いますが、そうでない場合がほとんどでしょう。

今回は、子供がいる場合、離婚後はどのように義両親と付き合いをしていくものなのかについてお話します。

f:id:ririko_rikon:20201211150448j:plain

離婚は夫婦の問題だから、最終的にそうなってしまうことは仕方がないと考える義両親も、孫のこととなれば気持ちは別です。できれば孫と定期的に会いたい、顔がみたいと望む場合が多いでしょう。 とくに初孫や、身内に子供がいない場合はその気持ちも強くなります。

 

1:離婚後に義両親と孫を会わせる法的な義務はない

 離婚後も義両親と孫を会わせる必要があるかどうかについてですが、これについて法的な定めなどはありません。孫と義両親を会わせるかどうかは、親権者である親の気持ち次第でしょう。

孫(子供)自身が義両親に会いたがっている場合などは、義両親との関係がうまくいっているのであれば会わせるという人もいますが、大半の人は離婚とともに関係を切っているようです。

義両親と会わせることのメリットとしては、もしかしたら、何かのときに義両親に孫のことで助けてもらうことができる可能性があります。しかし、大半の場合は離婚後は、孫は可愛くても元嫁(夫)は敵対視されたり、義両親や親族には陰口を言われてしまいやすくなります。このデメリットは子供にとってもかなり大きいので、無理をして会わせる必要はありません。

 

2:のちに元配偶者が再婚したら

 義両親と孫の仲がいいから、お互いのためにも会わせ続けたいと思っている人も、少し冷静に考えてみてください。のちに元配偶者が再婚し、そこに新たな子供が生まれた場合は、あなたの子供が邪魔者扱いされてしまう可能性も否めません。

 大切なのは、最終的にあなたの子供の心です。できるだけ子供が嫌な思いをしたり傷付かずに済むことを優先して、未来を予測した上で考えてあげましょう。離婚後の子供の心は、想像以上にデリケートです。

表面的には平気そうに見えても、親に心配をかけまいと振る舞っているだけで、心の奥深くでは傷付いています。とくに親の再婚などがあれば、心理的に自分の存在価値を見失しなってしまうこともあります。そういった心境にも配慮は必要です。

 

3:義両親にどうしても会わせたくない場合

離婚時に夫婦間での取り決めをしっかり行っていれば、面会交流日などを利用して義両親と孫を会わせているという人もいます。ただし、これに関しても義両親と会うことは面会交流の真の目的ではないので、あくまで双方の関係性が良い場合のみ適した方法だと言えます。

例えば、離婚時に親権争いなどがあった場合は、母親のいないところで、父親側の祖父母が孫に母親の悪口を吹き込むなどのケースもよくあります。ただでさえ、離婚で不安定になった子供に心理的な不安を与えてしまうことなるのは想定できます。

このような事情を踏まえて、義両親と孫を会わせたくないと考える親権者は多いでしょう。

面会交流などを利用して、義両親と孫を会わせたくないと考える場合は、事前に夫婦間でこのような面会交流の詳細条件についても、取り決めをしておくことが望ましいといえます。

また、あとからでもよく相手側と話合いをして子供にとって不利益のないようにすることが大切です。場合によっては、家庭裁判所を通して面会交流日の条件変更などを申し立てることも視野にいれましょう。

 

4:最後に

離婚は大変な労力が必要です。夫婦間だけでなく子供や親族などとの関係性もリセットされることがほとんどでしょう。もし離婚の話合いの最中でも、あなたに親身になってくれている優しい義両親だとしても、その態度がいつまでも変わらない確証はありません。

ただし、離婚をしても義両親と孫は、親族であることに変わりはありません。場合によっては、いずれ不幸があった場合は、葬儀に参列するなどの機会があることもあります。どんな場合でも、子供の身心の健やかな成長を見守り、手助けするのが親の仕事。子供にとって不利益のないように考え、選択していけるようにしていきたいですね。