離婚届の提出方法

離婚届は現在住んでいる自治体または本籍の自治体の役場にある管轄の窓口に提出します。
戸籍などの窓口が管轄になっていることが多いため、離婚届を提出する予定の自治体に確認してみましょう。

離婚届を提出する方法は「持参」「郵送」「第三者による提出」などです。
離婚する夫婦がそろって足を運ぶ必要はありません。

離婚届を提出する流れは次の通りです。

 

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1:離婚届をもらってくる

離婚届は全国どこの自治体でももらえます。
提出先の自治体で必ずもらう必要はなく、最寄りの自治体の窓口で取得しても差し支えありません。


中には提出先の自治体名があらかじめ記載されているケースがあるため、記載がある場合は訂正が必要になります。


自治体の窓口が開いている日中などは管轄の窓口での取得になります。
夜間や休日でも宿直室や夜間・休日対応窓口などでもらえます。


どうしても日中や昼間に足を運ぶことが難しい場合や休祝日などに受け取りたい場合は対応窓口を確認しておくといいでしょう。

 

2:離婚の必要書類を準備する

離婚届の提出時は離婚の種類によって提出書類が異なります。
離婚届を提出するために必要書類を準備しておきましょう。

 

協議離婚手続きの必要書類

協議離婚の必要書類は離婚届のみです。
提出時に窓口で本人確認をおこなうことがあるため、免許証やパスポートなどの本人確認証を持参しておくとスムーズに手続きできます。

 

調停離婚手続きの必要書類

調停離婚手続きの際は以下の書類が必要になります。

 

  • 調停調書の謄本
  • 申立人の印鑑
  • 戸籍謄本

 

調停調書は調停成立から10日以内に提出します。
戸籍謄本は本籍地の窓口に離婚届を提出する場合は不要です。
調停調書で離婚がわかりますので、離婚届への配偶者の署名捺印は不要になっています。

 

裁判離婚手続きの必要書類

離婚裁判での離婚では以下の書類が必要になります。
離婚届の提出は確定判決後10日以内におこないます。

 

  • 調停調書の謄本
  • 判決確定証明書
  • 申立人の印鑑
  • 戸籍謄本

 

戸籍謄本は本籍地の窓口に離婚届を提出する場合は不要です。
調停離婚と同じく確定判決で離婚がわかりますので、離婚届に配偶者の署名捺印は必要ありません。
確定判決証明書については、判決後に裁判所に申請することで取得できます。

 

3:離婚届を記載して必要書類とともに提出

離婚届の記入欄に必要事項を記載します。
記載事項は以下です。

特に複雑ではありませんが、修正液や修正テープなどでの訂正はできません。
間違えて記入したら該当箇所を二重線で消して訂正印を押します。

 

  • 日付
  • 氏名、生年月日、住所、本籍、続き柄
  • 離婚の種類
  • 離婚後の姓について
  • 子供(未成年)の氏名
  • 同居の期間や別居する前の住所
  • 職業、別居する前の仕事
  • 届出人の署名押印

 

別居がなければ別居の住所関係は空白で差し支えありません。

 

 

離婚しようと考えている人は「本当に離婚すべきか」という悩みと同時に「離婚はどのように手続きすればいいのだろう」という疑問を持つことがあります。
離婚という言葉は身近ですが、いざ自分が離婚するとなると手続きの進め方などで戸惑ってしまうのです。


離婚するときはどのように離婚手続きを進めればいいのでしょうか。

 

手続きに困ったらぜひ専門家に相談することを考えてみましょう。

一人で悩むより少し楽になるでしょう。

よくあるご相談 離婚の手続きは大きく分けて3種類

一言に「離婚」といっても、離婚の手続きには3つの種類があります。
離婚の手続きの3つの種類とは「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」のことです。
離婚の基礎知識として、まずは離婚手続きの3つの種類について説明します。

 

離婚するときは基本的に協議離婚からはじまり、協議離婚での離婚が難しければ調停離婚、調停離婚が不成立に終わったら離婚裁判という流れで進めることになるのです。

 

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1:協議離婚

協議離婚とは夫婦の話し合いでおこなう離婚のことです。

離婚というとドラマなどから調停や裁判を用いるものという印象があるかもしれません。

 

離婚は夫婦で話し合って合意のうえで離婚届を提出すれば、あえて調停や裁判をする必要はないのです。
夫婦の「離婚しよう」「わかった」という話し合いだけで離婚するのが、この協議離婚になります。
離婚理由は問いません。夫婦が離婚に合意すればそれでいのです。

 

協議離婚では難しい手続きは必要ありません。
管轄の窓口などから離婚届をもらい、離婚に合意した夫婦が離婚届を記載して署名捺印、親権者の記載、成人した証人の署名捺印などの必要事項を記載して管轄の窓口に提出します。
離婚届が無事に受理されれば離婚は成立です。

 

協議離婚では離婚届に記載しなければならない事項以外を決めていなくても離婚が成立します。
離婚の際は養育費や財産分与、慰謝料といったお金の問題も絡みます。
しかしながら、協議離婚は財産分与といったお金のことを決めていなくても離婚届さえ受理されれば成立してしまうのです。

 

協議離婚は夫婦の話し合いと離婚届の記載と受理という手続きになっているため、費用も特にかかりません。
また、夫婦間の合意さえスムーズにできていれば、離婚しようと夫婦の合意が取れた日に即日離婚もできてしまいます。

 

3つの離婚手続きの中で最も簡便で迅速に離婚できるのが協議離婚の手続きなのです。
日本の離婚は9割がこの協議離婚になっています。

協議離婚は簡単に素早くできてしまいますが、トラブルの多い離婚手続きでもあります。
お話ししたように協議離婚は財産分与などを決めていなくても、離婚届を受理してもらえるのです。

 

そのため財産分与や養育費などを決めずに離婚してしまい、協議離婚で離婚した後から財産分与や養育費、慰謝料などが問題になるケースがあります。

 

協議離婚自体は財産分与などをしなくてもできますが、トラブル防止のためにも離婚前にしっかり話し合って決めておくことが重要です。
離婚前に財産分与や養育費、慰謝料、面会交流権などについて決めて、トラブル防止のために離婚協議書や離婚公正証書などにまとめておきましょう。

 

なお、協議離婚は夫婦の合意のうえで離婚届を提出するという離婚手続きなので、夫婦が離婚に合意しなければできません。
夫婦の片方が離婚に反対している場合や、離婚のときに財産分与や養育費などで諍いが起きていれば、協議離婚で離婚を進めることは難しくなります。
協議離婚できない場合は調停離婚で離婚手続きを進めることになるのです。

 

 

2:調停離婚

調停離婚とは裁判所の調停手続きを使った離婚のことです。

夫婦の双方が離婚に合意している場合は、あえて裁判所で調停離婚の手続きを取る必要はありません。

 

夫婦が離婚に合意しているのですから、協議離婚でスムーズに離婚できるはずです。
しかし離婚は夫婦が合意できるケースばかりではありません。
夫婦で離婚への意見が食い違っていれば協議離婚はできないのです。
また、中には離婚の際の財産分与などについて夫婦の意見が違っているケースもあります。

 

離婚自体は夫婦が合意していても、財産分与などの離婚条件で食い違ってしまい、離婚できないケースです。
このようなケースでは協議離婚ではなく調停離婚によって離婚を目指すことになります。
なお、調停離婚の際も離婚の理由は問われません。

 

調停とは裁判所手続きの中でも「夫婦の意思を尊重した話し合い」としての性質が強い手続きです。
裁判官に判決をもらうのではなく、調停委員という学識経験豊かな第三者が夫婦の間の離婚問題解決に向けてサポートします。
調停委員のサポートのうえで離婚するかどうかや、離婚条件などを決めるのが調停離婚です。

 

調停離婚は申し立てによってはじまります。
裁判所に調停離婚を申し立て、夫婦それぞれが離婚や離婚条件など、揉めている部分について自分の気持ちや意思などを調停委員に伝えるのです。
調停委員は夫婦それぞれの話を聞きます。この流れを平均6~10回ほど繰り返すことになるのです。

 

期間の平均としては4カ月程度になります。
調停の期日1回あたりの所要時間は2時間程度です。
ただし話し合うべき事柄や揉めている事が多い場合は、平均期間以上の時間を要する可能性もあります。
期間については夫婦の離婚の意見や意思などによってケースバイケースです。

 

離婚調停の間に離婚や離婚条件について夫婦間の合意が取れれば、調停離婚が成立します。
対して、夫婦の片方が強固に離婚に反対していたり、離婚条件の合意が取れなかったりすれば、離婚調停は不成立に終わるのです。
離婚調停が成立した場合は調停調書が作成され、不成立に終わった場合は次の裁判離婚の手続きを使うことになります。

 

離婚調停にかかる費用は弁護士に依頼するかどうかでかなり変わってきます。
弁護士に依頼しない場合の費用は収入印紙800円に切手代、戸籍などを取得する費用で数千円程度が目安です。
弁護士を雇う場合は調停離婚そのものの手続き費用に弁護士費用が加算されます。

 

調停離婚に必要な調停離婚の申し立て書などは、裁判所のホームページから取得可能です。
申し立て書の取得などについてはダウンロードして使えるため、特に費用はかかりません。

 

 

3:裁判離婚

裁判離婚とは、裁判によっておこなう離婚手続きのことです。

裁判所に裁判の申し立てをおこない、最終的に裁判官の判決で離婚の可否を決める手続きになります。

 

調停離婚と裁判離婚は同じ裁判所での手続きですが、調停離婚が夫婦の意思を尊重した話し合いの手続きであるのに対し、裁判離婚は夫婦の主張や証拠を出し合い最終的に裁判官が判断するという第三者に決断を委ねる手続きです。

 

協議離婚や調停離婚でも夫婦の離婚の話がまとまらなかった場合、すでに話し合いで決着をつけることは難しいと考えられます。
そのため、裁判離婚で第三者である裁判官に離婚の可否や離婚条件などを判断してもらうのです。

 

調停離婚や協議離婚はあくまで話し合いですから、夫婦の意思が重要でした。
離婚理由は特に問われません。
しかし裁判離婚の場合は違います。

裁判離婚では法律に定められた離婚事由に該当すれば離婚が認められる可能性が高くなり、離婚事由に該当しなければ離婚は認められにくくなるのです。

 

  • 不貞行為(不倫や浮気など)
  • 悪意の遺棄(生活費を渡さないなど経済的な嫌がらせなど)
  • 配偶者の3年以上の生死不明
  • 配偶者が精神病にかかり回復の見込みがない
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

 

裁判離婚では以上の法定離婚事由に該当するかどうかが重要になります。
離婚裁判の申し立ての後はお互いの主張や離婚事由に沿った証拠などを提出します。
たとえば不貞行為で離婚したい場合は不貞行為の証拠を提出し配偶者側と争うという流れです。

 

離婚裁判では必ず離婚が認められるわけではなく、離婚を認めない判決が出る可能性もある点に注意が必要です。
また、裁判の途中で裁判官が和解をすすめることがあります。


夫婦双方が和解案に同意すれば和解が成立するため、判決をもらう必要はありません。和解を提示されても必ず和解に同意する必要はなく、仮に和解に同意しない場合は通常の流れの通り判決をもらうかたちになります。


判決を受け取ったら2週間以内に控訴が可能です。
離婚裁判手続きの期間的な目安は1~2年ほどになります。

 

裁判離婚の費用は争う内容によって変わってくるのが基本です。
離婚のみを争うより、離婚に加えて財産分与や養育費、親権などを争う場合の方が費用の負担が重くなります。

 

弁護士に依頼するときも、離婚のみを争うのか、財産分与など他の事についても争うのかによって費用が変わってくるため注意が必要です。
気になる場合は離婚問題を得意とした弁護士に費用面について相談してみるといいでしょう。

よくあるご相談 離婚弁護士の費用相場について

離婚の際に弁護士への依頼を検討しているけれど費用面で不安を持ってご相談くださる方が増えています。以前も少しこのブログで紹介しましたが、離婚の弁護士費用は、案件によっても異なります。※下記の記事でおおまかな費用の内訳について紹介しています。

 

www.lawyer-rblog.com

 

 

今回は、もう少し具体的に離婚時にかかる弁護士費用についてお話していきます。

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1:離婚にかかる弁護士費用の相場

まずは、弁護士費用の相場についてです。以前の記事でもお話ししましたが、弁護士費用は一律ではなく、弁護士や地域、その相談内容によってかなり変動があります。弁護士の費用は自由設定のため、下記で紹介する金額はあくまで目安として参考にしてください。

  • 法律相談料30分5,000円(税抜き)~
  • 着手金10万円~
  • 報酬金30万円~
  • 慰謝料や養育費支払いの報酬金(支払いを受けた金額の10%~)
  • 親権取得の際の報酬10万円~
  • 日当3万円~
  • 実費数千円~

ざっと見積もって上記を足していくと、50万円以上の金額になります。このほか、離婚が協議離婚なのか、裁判なのかによっても変わってくるでしょう。慰謝料や財産分与などの金額によっても金額は変動します。

つまり、弁護士費用はピンキリです。また、いくらあれば確実に離婚できるというものでもありません。

 

2:離婚に弁護士は必須ではありません

上記したように離婚を弁護士に依頼するのは、決して安い金額ではありません。そのため、自分達の離婚の条件などに合わせて弁護士へ依頼するかどうかを慎重に検討しましょう。

例えば、円満離婚などの場合は、後々の揉めごとをなくすために、家庭裁判所の調停を利用し、弁護士を依頼せずとも自分達で協議離婚を申し立てることができます。調停調書や公正文書(執行文付与の1文つき)を作成しておけば、それだけでスムーズに離婚が成立する場合もあるでしょう。(ただし、口約束での離婚の取り決めは避けましょう。公的な文書に条件を残しておくことは必須です。)

このような場合は無理に弁護士に依頼する必要はありません。

反対に、不貞問題、DV、モラハラなど離婚が難航したり、慰謝料などの請求がある場合は弁護士への依頼を検討すべきでしょう。また、相手側が弁護士を依頼している場合は、必ず弁護士をつけることをおすすめします。

 

3:弁護士費用の捻出が難しい場合

すべての家庭で、スムーズに弁護士費用が捻出できるとは限りません。とくに経済的な理由で離婚を検討している場合には弁護士費用まで手が回らないと諦め、非常に不利な条件で離婚をしてしまうケースもあります。

しかし、離婚後も最低限の生活を守るためには、弁護士の力を借りた方がいいパターンもあります。

そんなときは無料法律相談を利用したり、法テラスを利用してみることも検討してください。

 

4:法テラスとは

法テラスの名前を聞いたことはあるけれど、具体的な内容を知らないという人が多いかもしれません。法テラスは、国が設立した公的な「法を専門とした機関」です。離婚問題に限らず、借金や相続問題など、素人ではわからない法的なトラブルの相談に乗ってくれます。

無料で法律相談が受けられたり、弁護士費用の立て替えや返済方法の相談もできるので経済的に余裕のない人でも弁護士の力を借りることができます。とくに離婚時の慰謝料や養育費などのトラブルで離婚話が進まないような場合は、適切なアドバイスをもらえるでしょう。

法テラス:0570-078374

 

5:最後に

離婚時の弁護士費用は最低でも50万円以上かかります。案件内容によっては数百万円以上になることもあるでしょう。ただし、お金がないからといって、弁護士への依頼を諦める必要はありません。

法テラスなど、国民の手助けとなるような機関を頼れば、弁護士費用を捻出できずとも慰謝料や養育費、離婚時の財産分与の支払いを受けてから費用の支払いができるようにしてくれる場合もあります。

とくに離婚時に子供がいる場合などは、子供のためにもいい条件で離婚できるようにするために弁護士に依頼をすることも検討してみてもいいかもしれません。

 

離婚後の義両親と孫

結婚生活中は、親族として親しく付き合いのあった義両親や親族。しかし、離婚成立後は、義両親とあなたはアカの他人に逆戻りします。もちろん夫婦関係が終了しても、離婚後も普通に義両親との付き合いがあるという人もいるとは思いますが、そうでない場合がほとんどでしょう。

今回は、子供がいる場合、離婚後はどのように義両親と付き合いをしていくものなのかについてお話します。

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離婚は夫婦の問題だから、最終的にそうなってしまうことは仕方がないと考える義両親も、孫のこととなれば気持ちは別です。できれば孫と定期的に会いたい、顔がみたいと望む場合が多いでしょう。 とくに初孫や、身内に子供がいない場合はその気持ちも強くなります。

 

1:離婚後に義両親と孫を会わせる法的な義務はない

 離婚後も義両親と孫を会わせる必要があるかどうかについてですが、これについて法的な定めなどはありません。孫と義両親を会わせるかどうかは、親権者である親の気持ち次第でしょう。

孫(子供)自身が義両親に会いたがっている場合などは、義両親との関係がうまくいっているのであれば会わせるという人もいますが、大半の人は離婚とともに関係を切っているようです。

義両親と会わせることのメリットとしては、もしかしたら、何かのときに義両親に孫のことで助けてもらうことができる可能性があります。しかし、大半の場合は離婚後は、孫は可愛くても元嫁(夫)は敵対視されたり、義両親や親族には陰口を言われてしまいやすくなります。このデメリットは子供にとってもかなり大きいので、無理をして会わせる必要はありません。

 

2:のちに元配偶者が再婚したら

 義両親と孫の仲がいいから、お互いのためにも会わせ続けたいと思っている人も、少し冷静に考えてみてください。のちに元配偶者が再婚し、そこに新たな子供が生まれた場合は、あなたの子供が邪魔者扱いされてしまう可能性も否めません。

 大切なのは、最終的にあなたの子供の心です。できるだけ子供が嫌な思いをしたり傷付かずに済むことを優先して、未来を予測した上で考えてあげましょう。離婚後の子供の心は、想像以上にデリケートです。

表面的には平気そうに見えても、親に心配をかけまいと振る舞っているだけで、心の奥深くでは傷付いています。とくに親の再婚などがあれば、心理的に自分の存在価値を見失しなってしまうこともあります。そういった心境にも配慮は必要です。

 

3:義両親にどうしても会わせたくない場合

離婚時に夫婦間での取り決めをしっかり行っていれば、面会交流日などを利用して義両親と孫を会わせているという人もいます。ただし、これに関しても義両親と会うことは面会交流の真の目的ではないので、あくまで双方の関係性が良い場合のみ適した方法だと言えます。

例えば、離婚時に親権争いなどがあった場合は、母親のいないところで、父親側の祖父母が孫に母親の悪口を吹き込むなどのケースもよくあります。ただでさえ、離婚で不安定になった子供に心理的な不安を与えてしまうことなるのは想定できます。

このような事情を踏まえて、義両親と孫を会わせたくないと考える親権者は多いでしょう。

面会交流などを利用して、義両親と孫を会わせたくないと考える場合は、事前に夫婦間でこのような面会交流の詳細条件についても、取り決めをしておくことが望ましいといえます。

また、あとからでもよく相手側と話合いをして子供にとって不利益のないようにすることが大切です。場合によっては、家庭裁判所を通して面会交流日の条件変更などを申し立てることも視野にいれましょう。

 

4:最後に

離婚は大変な労力が必要です。夫婦間だけでなく子供や親族などとの関係性もリセットされることがほとんどでしょう。もし離婚の話合いの最中でも、あなたに親身になってくれている優しい義両親だとしても、その態度がいつまでも変わらない確証はありません。

ただし、離婚をしても義両親と孫は、親族であることに変わりはありません。場合によっては、いずれ不幸があった場合は、葬儀に参列するなどの機会があることもあります。どんな場合でも、子供の身心の健やかな成長を見守り、手助けするのが親の仕事。子供にとって不利益のないように考え、選択していけるようにしていきたいですね。

 

DVと離婚について

家庭内のDV(ドメスティックバイオレンス)は、どんなに平和な世の中になったといってもなくなることはありません。また夫婦間だけでなく、子供にまで被害が及ぶこともあります。

 

とくに新型コロナウィルスにより、度重なる自粛生活とストレスから相談窓口などに連絡のある被害件数はかなり増えているといいます。

しかし、実際にはその何倍もの人が配偶者・親族・ときには子供からのDVなどに苦しんでいるのでしょう。

この記事を読んでいるあなたが、今現在相手からのDV被害に悩んでいるのであれば、まずは自分の身の安全を確保することが最優先です。

早い段階で別居をしてください。

 

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1:DV被害は第三者に頼ること

 

最初にいっておきますが、DVはまず1人で解決することはできません。必ず第三者に助けを求めましょう。自分だけが我慢すれば、丸く収まるという気持ちでは、DV加害者の行動がエスカレートしていきます。

また、頼る相手についても考慮が必要です。実家の両親などが理解のある場合はいいですが、必ず被害者側のあなたの意見を素直に聞いてくれるとは限りません。一昔前の考えで「女は夫の所有物だから我慢しておけばいい」というような見解の人であれば、よりあなたが窮地に立たされてしまうこともあります。

場合によっては、身内だけでなく専門機関などに相談することも視野においてください。

2020年4月より、スタートした深刻化しているDV被害を懸念して作られた相談事業です。フリーダイヤル電話や、メール、チャットなど24時間対応で相談できます。

このほか、住まいの市町村ごとにも相談窓口が開設されています。あなたは1人ではないということ知っておいてください。

 

2:DVにより離婚をしたい場合

 

配偶者からDVを受けていることを理由に離婚を申し立てても、絶対に離婚が認められるとは限りません。DVをされている証拠が必要です。

離婚を考えたら、まずは証拠集めを始めてください。

  • 日常的な暴力を証明できるもの(写真・音声録音・メモ)
  • ケガなどがあった場合は診断書

などです。肉体的な暴力だけに限らず、精神的な暴力(モラルハラスメント)、経済的暴力、性的暴力なども「婚姻関係を継続し難い重大な事由」として認められる場合もあります。

DV離婚は証拠が多ければ多いほど、有利です。どんなに細かいことでも物証として集めるようにしてください。

 

3:調停と訴訟

 

DVの証拠を集めたら、離婚調停の申立てをします。DVの場合は、普通の離婚調停とは異なり、身の安全を確保するために配慮をしてもらえます。

相手と鉢合わせしたりしないようにしてもらえるので、安心してください。また、この際にはできれば弁護士に依頼をしましょう。DV加害者は、弁護士をつけるかつけないかでも、かなり出方が変わることもあります。

経済的に余裕がないという人も、法テラスなどを利用すれば、無料相談や弁護士費用立替などの措置があります。

 

家庭裁判所による調停で、相手が離婚に応じない場合は、最終的に離婚訴訟を提起することになります。DVの場合は離婚と、慰謝料の請求についても認められることが多いので、のちに慰謝料がきちんと払われなかったとしても、差し押さえをすることができるようになります。

 

4:最後に

 

DVを受けている人は、まずは身の安全の確保を最優先してください。経済的にも不自由で、身内に頼ることができないという人も、諦めずに専門の相談センターなどに連絡をしましょう。

 

あなたの身の安全の確保や、手助けをしてくれるはずです。その上で、弁護士などの専門家に相談をして、離婚の手続きを進めることをおすすめします。DVはあなただけが我慢すればいいという問題ではありません。必ずエスカレートし、悲しい事件に発展してしまったり、身心ともに深い傷を残すことになってしまいます。

DVに苦しんでいる人は、一刻も早くその生活から抜け出す行動をして欲しいと願います。

元夫が転職・転居などで所在不明により養育費の支払いが滞りだした場合の手続き

離婚時には「養育費」を離れて生活していく子供のために、支払い続けると言っていた元夫。しかし、最初のうちしか養育費がまともに払われず、気がつけばすっかり滞ってしまったりすることは、離婚後のトラブルとして非常によくあります。

このように離婚の際に調停調書や、公生文書などに「養育費の取り決め」について記載をしていたとしても、その約束が必ず履行されるとは限りません。

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通常であれば、強制執行などの手続きをすることで預貯金銀行口座から、もしくは給与から強制執行で養育費を受け取れるようにすることができます。簡単に、諦める必要はありません。

 

先日紹介した記事も参考にしてみてください。

「リンク:「よくあるご質問 養育費が払われないときの手続き」」

 

ただし、連絡が取れなくなったり、元夫が転職などで元の会社を辞めてしまっていたり、転居などにより所在すらわからなくなってしまったという場合、泣き寝入りしてしまう人も多いでしょう。

 

1:従来の方法で「作り出された逃げるが勝ち」の現状

従来の法律では、元夫が転職したり転居などで所在がわからなくなってしまった場合、自分で相手の新しい職場や、預貯金のある金融機関名や支店などを調べる必要がありました。

連絡先や所在まで不明になってしまっている元夫を相手に、ここまでの情報を入手することは、素人にはなかなか難しいでしょう。結局はやりようがないので、諦めてしまうことになり「養育費は逃げたもの勝ち」の現状を作り出してしまっていました。

 

2:法改正により養育費の取り立てが楽になった

2020年に行われた法改正により、この未来を担う子供達を貧困から救うべく養育費不払いへの対策が進められています。

これにより、裁判所を通じて市区町村や銀行に「第三者からの情報取得手続き」ができるようになりました。

これは、養育費の取り決めをした時期が、法改正以前であっても適応されます。ただし、調停証書や公正文書、また和解調書や裁判離婚時の判決書などが無い場合は、手続きができません。

しかし方法はあります。

 

3:離婚時に正式な取り決めをしていなくても大丈夫

もし、離婚時に養育費の取り決めを正式にしていなかった場合は、今からでもいいので養育費の請求をおすすめします。(口頭約束だった場合など)

原則は、養育費を請求してからの時期の分の支払い義務となるので、過去にさかのぼって請求するということは、ほとんど認められていません。さらにここから先、子供が大きくなればなるほどお金は必要になります。

後になればなるほど、請求できるお金も少なくなるので早めの段階で、弁護士に相談することをおすすめします。

 

4:所在不明の場合も弁護士に相談を

転職・転居によって相手の所在が不明の場合は、まずは弁護士に相談してください。弁護士に依頼し、相手の住民票などを調査することによって所在を確認することができれば、再度強制執行手続きをし直すことができます。

この手続きをすることで、相手にも「払い逃げ」ができないことを知らせることができます。再度、払い逃げすることに対しての抑止力にもなることも期待できます。

 

5:最後に

離婚は、夫婦の間だけの問題ではありません。もし、子供がいる場合には、その子供の心身的な健康についても、しっかり考えて行く必要があります。

早く離婚をしたい気持ちが焦って、養育費の取り決めをうやむやにしてしまったり、「いらない」と言ってしまうケースも多いようですが、もう一度考えてみてください。養育費は夫婦間でどうこうするお金ではなく、子供のために本当に必要なお金です。

また、今回のように払い逃げされてしまったりしても、簡単に諦めてしまわないで欲しいと思います。もちろん、ただでさえ子育てや仕事などで時間のない監護者となる親には大変な手間になるとは思います。しかし、お金はいくらあっても困ることはありませんよね。そして、養育費はあくまで子供のために必要なお金です。1人で抱え込まずに、なるべく早い段階で弁護士に相談してみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よくあるご質問 養育費が払われないときの手続き

離婚時に取り決めをしたはずの養育費を、きちんともらえている家庭は少ないのです。もちろん離婚はしてもお子様のために、ちんと支払いをしている人もいます。しかし、その数は日本の片親家庭のうち2割程度です。実際には、8割の家庭が養育費未払いの状況に苦しんでいます。

養育費はお子様の成長にとって、非常に重要なものです。今回は「養育費の未払い」の際にすべき手続きについてお話していきます。

 

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 1:養育費の支払い義務

養育費は、親権を持たない親が子どもの養育をする方の親に、必ず支払う義務があります。しかし、実際には最初だけ支払いはあっても徐々に支払いが滞り、しまいには音信不通になってしまうケースが非常に多いのです。

公正証書など、書面でしっかり取り決めをしたとしても、払い逃げをされてしまうパターンもあります。

 

2:養育費の取り立て方法

とくに相手側の借金問題などで離婚をした場合、「どうせ相手には支払い能力がないだろう」または「言っても払ってもらえないだろう」と養育費の未払いをそのまま諦めてしまう人が多いようです。

しかし、もう一度考えてみてください。養育費はご自身のために請求する金銭ではありません。お子様の健やかな成長のために必要なものです。その事実をしっかりと受け止めて、以下の手続きをしてください。

 

3:養育費未払いの場合の手続き

相手から養育費の支払いが滞ったり、未払いになってしまった場合は次の方法で手続きを進めていきます。

①内容証明で相手へ催促をする

まず最初にすることは、相手に養育費の催促をすることです。電話やメール、LINEでの催促をして、それで支払いをしてくれるようであれば問題ありませんが、その際も通話やメール、LINEでのやりとりを記録として残しておきましょう。(録音・メモ・スクショなど)

しかし、それでも支払いをしてくれる様子がなければ内容証明を使って書面で催促をします。内容証明は郵便局で手続きできます。相手に支払いの意思があればこの時点で支払いをしてくれるはずです。

 

②家庭裁判所で調停調書などを作成済みの場合

離婚時に家庭裁判所で養育費の取り決めなどをしている場合は、家庭裁判所に対しての以下の3つの申し出をすることができます。

「履行勧告」

履行勧告は無料で行うことができます。これにより、家庭裁判所から相手側へ勧告をしてもらうことができます。(しかし、これは強制ではなくあくまでも勧告です。相手が従わない場合は意味がありません)

「履行命令」

それでも支払いがされない場合は、正当な理由なく支払いを拒否する場合10万円以下の過料を請求する「履行命令」を申し出ることもできます。(ただし、これも強制的な養育費未払いの取り立てができる効力はありません)

「強制執行」

給与や銀行口座の差し押さえなどを強制的に執行できます。相手が支払いに応じなくても雇用先や、銀行から直接支払いをしてもらうこともできます。

 

どの方法を行うかは、相手や、離婚時の状況、現在の状況によって異なります。とくに強制執行をする場合は、できれば専門家の意見をもとに動くほうが良いでしょう。離婚問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。

また、離婚時にお世話になった弁護士がいる場合は、引き続き相談してみるとスムーズです。

 

③公正証書を作成済みの場合

家庭裁判所などでの調停はしていないけれど、公正証書に離婚の際に養育の取り決めをして書面に残しているのであれば、公正証書を使って強制執行の手続きをすることができます。

公正証書に「債権者は,債務者に対し,この公正証書によって強制執行をすることができる。」という1文があれば、問題ありません。家庭裁判所の窓口で強制執行の手続きをしてもらうことができます。

 

④当事者同士の口約束や、個人的な書面での取り決めの場合

口約束や、自分達で作成した書面での取り決めだけでは、公的な証明にはなりません。ただし、この時点でも家庭裁判所に養育費請求の調停を申し立てれば調停調書の作成をしてもらうことができます。

時間はかかりますが、②で紹介した「家庭裁判所で調停調書などを作成済みの場合」の方法で相手に養育費を取り立てることができます。

 

3:養育費を泣き寝入りする必要はありません

養育費はお子様のこれからの成長にむけて必ず必要な金銭です。トラブルを避けるために、泣き寝入りしてしまう人も多いですが、諦める必要はありません。日本の養育費未払いの現状を改善すべく、民事執行法改正も行われ元配偶者の銀行や勤務先、住所などを調べやすくなりました。

公正証書や、調停調書などを作成せずに離婚してしまった人も、この機会に養育費をきちんと請求することがきます。

場合によっては、弁護士などの専門家に相談をして、きちんと受け取るべきものを受け取ることができるように動いてみることも考えてみてはいかがでしょうか。

よくあるご相談「面会交流」をさせたくない

「養育費をもらっているから、元夫(妻)に子どもを合わせなくてはいけないんですよね」そんな質問をされることが増えました。この質問の答えについて、今回はお話していこうと思います。

面会交流は原則実施です。しかし、勘違いされる方が非常に多いのですが、面会交流は「養育費の支払いがあれば、親同士がお子様とお子様を引き取らなかった親を合わせること」を、義務としているものではありません。

原則は実施でも、事情や状況によっては実施する必要がないとされる場合もあります。以下でわかりやすく解説していきます。

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1:面会交流とは

そもそも面会交流とは、子どもと別居して生活している父母の片方が、子どもと定期的、かつ継続的に子どもと以下のような時間をもつことをいいます。

  • 会って話をする
  • 一緒に遊ぶ
  • 電話で会話をする
  • 手紙などのやりとりをする

そして、面会交流は子どものためのものであり、決して親の権利ではありません。そのため、面会交流の取り決めをする際には、子どもの気持ちを尊重する必要があります。また、生活リズムやスケジュールも、子どもに合わせて決めていきます。

 

2:なぜ面会交流をする必要があるのか

夫婦間の関係が悪化して、結婚生活が破綻してしまうことはあります。お互いにこれ以上顔を合せることで、精神的苦痛などの負担が生じる場合もあります。しかし、子どもにとっては人格形成のためには、両親からの愛情や、信頼関係を構築し続けることは大切です。

そのため子どもにとって、面会交流がメリットになる場合は、面会交流は必要であると判断されるのです。

 

3:面会交流の原則実施の例外(面会交流をする必要がない場合)

もし、面会交流をさせたくない(=制限したい)と考えるのであれは、以下で説明する制限の対象となる5つの要素に当てはまる場合は、面系交流を制限できる可能性が高くなります。

  1. 子ども自身が会いたがらない場合や年齢・心身面での影響・生活環境に及ぼす影響に問題が生じるとき
  2. 監護親の意思・養育への影響・生活状況など
  3. 非監護親の生活状況・問題がある場合
  4. 子どもと非監護親の関係
  5. 監護親と非監護親との関係に関する要素

(※監護親=子どもを引き取った親、非監護親=子どもと別居しているほうの親)

面会交流は子どもの権利であるとともに、子どもを守るためのものです。面会交流によって子どもが心身ともに不利益を被るような状況であれば、制限できる可能性が高くなります。

例えば相手側からの精神的・身体的な暴力などの被害を受ける恐れがある際は、面会交流が子どもの最善の利益に反するものとなります。また子どもへの直接的な暴力はなくとも、配偶者への暴力を振るうことも子どもへの虐待とされます。

このような場合は、具体的に問題点を主張することで面会交流をすべて制限できるケースが多くなります。

面会交流を制限したいのであれば、上記した5つの要素をきちんと主張することが大切です。「別れた配偶者に子どもを会わせたくない」という心情のみでの主張は認められません。

離婚後も面会交流を制限したいのであれば、親同士できちんと取り決めをしておく必要があります。

 

4:面会交流の取り決め

面会交流については、離婚時にしっかり親同士で話し合うことが大切です。養育費などの話合いと一緒に面会交流の頻度や方法などを決めて、書面に残しておく必要があります。以下の、「子どもの養育についての取り決めの合意書」のひな形をダウンロードして活用してもいいでしょう。(法務省の作成したひな形)

子どもの養育に関する合意書

ただし、相手が素直に面会交流の話合いに応じてくれない場合や、話合いに決着がつかないような場合は、家庭裁判所の家事調停手続きを利用することをおすすめします。

公正な立場の第三者の力を借りることは有効です。家庭裁判所にて、家事審判手続きをすることで裁判にて結論がでます。また、相手が取り決め事項を守らない場合は、強制執行の手続きをすることができます。

もし、ご自身ですべての手続きをこなすのが難しいようでしたら、離婚問題を得意とする弁護士に相談してみると良いでしょう。

 

5:最後に

離婚問題は非常に複雑です。とくにお子様のことが絡めば、より感情的になってしまう方も多くいます。しかし、面会交流の持つ意味をしっかり考え、お子様の健全な心身の成長によりよい状況を作り出すことを優先させることも親の責任です。

さまざまな状況をお抱えのなか、みなさまがよりよい選択をしていただけることをお祈りいたしております。